日本地球化学会年会要旨集
2024年度日本地球化学会第71回年会講演要旨集
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G6 宇宙化学:ダストから惑星、生命へ
星間起源アミノ酸とその前駆体の小天体内部における安定性と新規アミノ酸の生成
*IKEDA IBUKI癸生川 陽子小林 憲正依田 功
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p. 155-

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抄録

分子雲の星間塵アイスマントルは生命の材料となる有機物の形成に適した場所の一つとして挙げられる。分子雲を構成する星間塵の核の周りに水や一酸化炭素などの分子が凍結したアイスマントルへ宇宙線が照射することでアミノ酸前駆体等が生成したと考えられる。先行研究の分子雲模擬実験では、高分子アミノ酸前駆体が非生物的に生成することが示された。分子雲で生成したアミノ酸前駆体は太陽系誕生時に始原的な小天体内部に取り込まれ、26Alの放射性崩壊によるガンマ線や熱の影響を受けた可能性がある。本研究ではアミノ酸(グリシン、アラニン、バリン、イソバリン、α-アミノ酪酸、α-アミノイソ酪酸)と模擬分子雲環境下で合成したアミノ酸前駆体のガンマ線に対する安定性を調査する実験を行った。実験結果として、分子雲由来の高分子アミノ酸前駆体は、隕石母天体内部を想定したガンマ線に対して遊離アミノ酸より安定であることが示唆された。また隕石母天体内部を模擬した環境下では、高分子アミノ酸前駆体の存在が新規に生成するアミノ酸の多様性に寄与することが示唆された。

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