主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2024年度日本地球化学会第71回年会講演要旨集
回次: 71
開催日: 2024/09/18 - 2024/09/20
p. 174-
ランタノイドのLIII吸収端XANESスペクトルのピーク半値全幅(FWHM)を用いた化学種判別の応用に関する研究を行った。粘土鉱物(カオリナイト、モンモリロナイト)、炭酸カルシウム、鉄水酸化物、マンガン酸化物、フミン酸にランタノイドイオンを添加した合成試料、および試薬のリン酸ランタノイド水和物、天然鉱物としてアパタイトおよびモナザイトの測定をKEK-PF放射光施設BL-12Cにて測定を行った。その結果、軽希土類元素の試料は概ね、水和イオン < モンモリロナイト < カオリナイト, 鉄水酸化物、フミン酸、リン酸ランタノイド水和物 < マンガン酸化物 < 炭酸カルシウム < アパタイト、モナザイトの順にFWHMが増加した。しかしガドリニウムよりも原子番号が大きい元素では、試料間のFWHMの系統的な違いが次第に小さくなる傾向が認められた。