日本地球化学会年会要旨集
2024年度日本地球化学会第71回年会講演要旨集
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S4 工学や農学と地球化学の接点
海洋環境に生息する鉄酸化細菌の黄鉄鉱による増殖効果および海水浮遊選鉱への適用条件の評価
*三浦 響清水 佑馬牧田 寛子北川 こころ鈴木 裕史朗淵田 茂司小山 恵史所 千晴齋藤 貴
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p. 276-

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抄録

銅鉱石の浮遊選鉱において海水の直接利用が検討されているが、pH調整剤として使用される消石灰の多量投与や親水性粒子の生成による実収率の低下が問題となっている。これらの解決策として、海洋性鉄酸化細菌を用いることで, pH無調整の海水中で細菌の酸化作用または吸着により脈石鉱物である黄鉄鉱を効率的に親水化し除去することが期待できる。本研究では,深海および浅海環境から単離した海洋性鉄酸化細菌2株(Tharassospira sp. TF-1株およびMariprofundus sp. E-4株)の増殖に適したpHや温度環境の調査を行った。その結果, 両菌株とも海水と同様のpH8において十分な増殖を示した。また, 温度帯についても両菌株とも25~30℃で最も増殖が良い結果が得られた。

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