主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2024年度日本地球化学会第71回年会講演要旨集
回次: 71
開催日: 2024/09/18 - 2024/09/20
p. 69-
北極海では、地球温暖化に伴う多環芳香族炭化水素類(PAH)負荷増加、およびPAHsと他有害有機物との共毒性による植物プランクトンの成長阻害リスクがあるにもかかわらず、表層海水中PAHsの変動要因は不明である。本研究は、2019-2022年の北極海における溶存態PAHsの支配要因を明らかにすることを目的とし、1)表層PAH分布、2)PAH発生源、3)大気-海洋PAH交換、および4)核活動由来I-129で追跡される水塊について、南極海(2022年)の観測結果と対比して解析した。その結果、北極海表層におけるPAHsの主な支配要因は、海氷融解と河川水の影響を受けたビューフォート海流水とアラスカ沿岸流水の水塊混合であることが分かった。一方、南極海では、インド洋表層海水と南極周極流水の混合がPAHsの主な支配要因であることが示唆された。