地球表層の物質循環において、生態系を通じたエネルギーフローの推定は重要であるが、これは簡単なことではない。この問題に取り組むために、生物や有機化合物に含まれる炭素、窒素の安定同位体比、そして放射性同位体濃度の測定は、きわめて有効な研究手法である。演者は共同研究者とともに、この手法を用いた以下3つの研究をおこなっている:1) アミノ酸の窒素同位体比を用いた研究2) アミノ酸の放射性炭素濃度を用いた研究3) クロロフィル a の放射性炭素濃度を用いた研究演者らはこれらの研究を通し、物理化学的なルールに則って挙動する化合物とその同位体比をうまく利用することで、複雑そうに見える生態系の裏側に隠されたシンプルな一般則を導くことをめざしている。