主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2025年度日本地球化学会第72回年会講演要旨集
回次: 72
開催日: 2025/09/07 - 2025/09/19
p. 104-
本研究では、1995年の兵庫県南部地震の影響を受けた六甲山地の貯水池堆積物を用いて、豪雨と地震に起因する流域からの土砂流出イベントを推定し、流出特性の違いを検討することを目的とした。六甲山地の獺池において、1999年に採取された堆積物コアを用いて、過剰(大気由来)210Pb、137Cs濃度、粒径、密度の鉛直分布を測定した。過剰210Pb濃度は全体としては下方へ減衰傾向を示したものの、深度0-8 cm付近と、18-40 cmにおいて複数の濃度異常層が見られ、これらの層準では急速な堆積が起こったことが示唆された。このうち深度18-40 cmの複数のイベント層では、粒径と密度の増大が見られ、1950-1960年代の豪雨イベントに対応すると推定された。一方で、深度0-8 cm付近に見られたイベント層では、堆積速度の増加が見られたものの、粒径や密度には顕著な変動が見られなかった。このイベント層は210Pb年代に基づいて1997年頃と推定され、兵庫県南部地震に関連した土砂流出に対応する可能性が示唆された。