大気に覆われていない地球外の惑星物質中のいくつかの元素の同位体は、宇宙線照射に伴う中性子捕獲反応によってその存在度が変動している。SmやGdはその最たる例であり、149Smや157Gdは熱中性子捕獲反応断面積が大きいため、多くの隕石や月表層物質において149Sm-150Smおよび157Gd-158Gdの同位体シフトは顕著に確認でき、それらの変動の度合いを定量的にとりあつかうことで各試料の宇宙線照射環境を特徴づけることができる。本講演では、これまでの同位体データに新規なデータを追加してとりまとめ、各種隕石ごとの比較を行い、宇宙線照射と惑星物質の相互作用について総括したい。