主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2025年度日本地球化学会第72回年会講演要旨集
回次: 72
開催日: 2025/09/07 - 2025/09/19
p. 168-
二重置換同位体分子の存在度(∆13C13C)は、分子の生成プロセスに依存して変化するため、有機物の起源判別に有効な新たな同位体指標として注目されている。本研究では、炭素-炭素結合を有する単純有機分子であるエタン、エチレン、エタノールに含まれる13C-13C二重置換同位体分子に着目し、フッ素を用いた化学変換により、汎用的な安定同位体比質量分析計を用いた高感度な分析手法を確立した。さらに、天然および実験的に生成したエタンを対象に∆13C13Cを測定した結果、生物起源エタンでは正、非生物起源エタンでは負の∆13C13Cが系統的に観測され、この指標がエタンの起源を識別する上で有効であることを示した。本手法の応用により、地球および他天体における有機物の起源・形成過程の解明が一層進展することが期待される。