日本地球化学会年会要旨集
2025年度日本地球化学会第72回年会講演要旨集
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G8 地球深部から表層にわたる元素移動と地球の化学進化
泥質岩地化学データと機械学習を用いた沈み込み帯におけるシリカ移動量の解明
*甘利 泰斗宇野 正起松野 哲岡本 敦
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p. 180-

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抄録

シリカは地殻流体中で溶解しやすく、その輸送・沈殿は断層の透水性や流体圧を左右する。特に地震発生帯でのシリカシーリングは、地震の周期に影響すると考えられているが、その分布実態は不明だった。本研究では、三波川変成帯を対象に、フィールド観察と機械学習に基づく地球化学的質量移動解析を用いて、シリカシーリングの分布と深度変化を調査した。288〜536 °Cの温度範囲で採取した泥質片岩95試料に対し、PRMを用いて原岩組成を推定し、シリカの移動量を定量化した。結果、約300 °Cの露頭で+32wt%の顕著なシリカ添加が確認され、高変成度帯ではシリカの溶脱傾向(最大−9 wt%)が確認された。シリカ添加はスロー・ファスト地震帯の境界に対応し、シリカシーリングが深部の過圧形成に関与している可能性が示唆された。

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