日本地球化学会年会要旨集
2025年度日本地球化学会第72回年会講演要旨集
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G2 環境地球化学・放射化学
陸水環境における微量金属イオンのフミン酸への吸着挙動へのpH、反応時間および背景電解質の影響
*山中 遼太郎伊藤 茜谷水 雅治
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p. 33-

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抄録

陸水中の微量元素濃度は、無機イオンや有機物との相互作用によって大きく変動する。有機物の中でも腐植物質の一種であるフミン酸は、カルボキシ基やフェノール基など多様な官能基を有し、金属イオンとの錯形成を通じて微量元素の移動性や挙動に大きな影響を与える。特にフミン酸は酸性条件下で固相に保持される性質を持つことから、吸着挙動の変化が顕著であり、陸水環境における微量元素動態の理解に重要な意義をもつ。本研究では、pH 2~10の範囲および振とう時間 24~120時間の変動に伴うCr(III), Mn(II), Fe(III), Co(II), Ni(II), Cu(II), Zn(II), Pb(II)に対する吸着率の変化を評価した。その結果、FeはpH2で高い吸着率を示し、pH4〜6で最大を示した。CrはpH3付近で吸着率が急上昇した。その他金属イオンはpH4付近から吸着率が急増し、pH6~8で最大となった。いずれの金属イオンも、中性からアルカリ性に近づくにつれ吸着率は減少した。さらに反応時間の延長によってCrおよびFeの吸着率が増加する傾向も確認された。

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