日本地球化学会年会要旨集
2025年度日本地球化学会第72回年会講演要旨集
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G3 海洋の地球化学
海水中リン酸の三酸素同位体組成定量
*三歩一 孝折戸 達紀角皆 潤中川 書子
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p. 41-

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抄録

一次生産者(植物プランクトンなど)の生体内に取り込まれたリン酸は、細胞内酵素の働きで周辺環境水と温度に依存した酸素同位体交換平衡に速やかに達することが知られている。この性質から、リン酸の酸素同位体比(d18O)は、水圏環境の温度を復元する同位体温度計として機能する。堆積岩中のリン酸のd18Oを指標に用いることで堆積当時の海水温を復元できる可能性があるが、そのd18Oが海水と同位体平衡状態にあることが保証されなければならない。そこで、本研究では、従来のd18O指標に加えて、D’17Oを新指標として追加で活用し、現在の海水中リン酸が海水と同位体平衡にあるか検証した。その結果、海水中リン酸のd18OおよびD’17Oは、予測される平衡値と同様な値を示した。したがって、海水中リン酸は同位体平衡状態にあると結論付けた。

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