主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2025年度日本地球化学会第72回年会講演要旨集
回次: 72
開催日: 2025/09/07 - 2025/09/19
p. 40-
本研究は、InertSep ME-2樹脂を用いた固相抽出法を提案するものであり、広範な塩分範囲にわたって微量金属および希土類元素(REEs)をワンスステップ前濃縮可能である。Nobias Chelate PA-1の製造中止に伴う代替法として開発され、8本の樹脂カラムを備えた独自システムにより、40~50 mLの試料を20分以内に並列処理できる。ICP-MSによる分析では、マトリックスに合わせたブラケット標準とYおよびLuスパイクを用いることで、高精度(相対標準偏差5%以下)かつ高回収率(微量金属99±5%、REEs103±2%)を実現した。富山湾への適用では、河川・地下水・海底湧水(SGD)・海水中の微量金属およびREEsの濃度が明確な分布パターンが確認され、SGDが陸域由来金属の沿岸域への輸送に重要な役割を果たすことを示した。本手法は、多様な水環境における微量元素分析に対し、信頼性と効率性を兼ね備えた有効な方法である。