日本地球化学会年会要旨集
2025年度日本地球化学会第72回年会講演要旨集
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G1 大気とその境界面における地球化学
脊振山頂で採取している降水の化学組成についての季節変化・年変化
*宮本 知治
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キーワード: 降水, 溶存元素, 風送塵, 脊振山
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p. 5-

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抄録

本研究では2013年以降の脊振山頂で継続採取している雨水の化学組成の季節変化・年変化を解析し、大気中における元素の挙動を考察する。降水中に含まれる無機元素の濃度は冬季から春季に増加し、夏季から秋季にかけては減少した。濃度が高く季節変化も明瞭な元素はClとNaで、そのvは海水とほぼ同じであった。雨水中に含まれるNa・Clは海水の影響が強いと考えられる。Mg濃度もClと概ね正の相関を示すが、そのMg/Cl比は一般的に海水組成よりもやや高い。一方、雨水中に含まれるSO4濃度も季節変化するが、そのSO4/Cl比は海水の組成比より高い。これは大気中に含まれる硫黄酸化物の溶解に由来すると考えられる。NO3濃度も2020年は通年で存在度が低いものの季節変化著しい。このSO4・NO3濃度が高い降水中には溶存元素が多い。SO4・NO3の影響で、降水中に取り込まれた物質の一部が溶解していると考えられる。

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