主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2025年度日本地球化学会第72回年会講演要旨集
回次: 72
開催日: 2025/09/07 - 2025/09/19
p. 76-
南アフリカ・バーバートン緑色岩帯ムーディーズ層群は32億年前の陸域から海岸線にかけて形成された堆積岩がよく保存されていて、縞状鉄鉱層やそれと互層をなす砂岩が含まれている。分析試料に含まれる炭酸塩の含有量(TIC)や産状に3つの異なる傾向がみられ、32億年前の浅海域が高CO2環境であり、環境の違いによって、炭酸塩鉱物の産状や種類が変化していったことが示された。一部平均値を上回るTOCを示す鉄鉱層部分にはアパタイトが多く含まれ、堆積時に微生物生産性が高かったことが示された。有機物炭素同位体組成は-25‰から-17‰ (PDB)となり、光合成微生物の活動を示している。有機物窒素同位体組成は-1‰から+4‰(Air)となり、硝酸同化の微生物活動の存在が考えられる。一部の砂岩試料は高い硫黄含有量が見られ、また、一部の縞状鉄鉱層試料から重晶石の微細結晶が観察された。つまり、SO42-が十分あり微生物による硫黄サイクルも行え得たことを示している。