抄録
4D-CT画像をもとに得られる灌流画像(CT perfusion; CTP)は,脳虚血性疾患の診断に広く利用されている.しかし,CTPはソフトウェアによって解析方法が異なるため,診断結果がばらつく可能性が指摘されている.そこで,本研究で頭部4D-CTの原画像から脳虚血領域を自動検出するアルゴリズムを提案する.対象画像より基底核を含むスライスを決定した後,エッジ保存型平滑化フィルター(adaptive partial median filter; APMF)を適用した.APMF処理後画像に対してマスク像をサブトラクションし,造影剤を含む血管領域のみを抽出した.最後に左右脳実質に複数の関心領域(ROI)を設定し,対比するROI内の血管面積に左右差(統計的有意差)があり,かつ,血管面積が小さい領域を虚血候補領域として検出した.検出結果をCTP画像と比較した結果,提案手法は虚血領域の一部を正しく検出することができ,患側と健側を同定することができた.したがって,提案手法は4D-CTの脳虚血性疾患の診断支援に有用であると考えられる.