情報地質
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システム・ソフトウェア開発
穿孔データを指標としたトンネル切羽前方の地山評価システムの研究
木村 哲大西 有三西山 哲石山 宏二
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2005 年 16 巻 3 号 p. 191-198

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抄録

本研究は,油圧削岩機による穿孔データを利用してトンネル切羽前方の地山を評価するシステムに関するものであり,当該穿孔データとして,穿孔速度,比穿孔エネルギおよびダンピング圧などから地山を評価する方法について考察し,さらにその開発成果を組み込んだシステムを実際のトンネル工事現場において適用し,支保パターンの選定結果の検証を通して,本研究の有用性を実証したものである.さらに,ニューラルネットワークによる穿孔データ解析法を開発し,地山の評価から支保パターンの選定までを自動的かつ客観的に行うシステムの実用化を試みた.同じく,実際のトンネル工事において本解析手法の妥当性を検証した結果,経験者と同じ考察力をもつシステムの構築が可能であることが明らかとなった.今後は,これらの成果をさらに発展させることで,迅速で安全かつ効率的に地山前方の地質状況を判断する穿孔探査システムの実現を図ることができると考える.

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