情報地質
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地盤情報の共有と2次利用のための提案
高知「ユビキタス(防災立国)」実証事業を踏まえて
中田 文雄
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2011 年 22 巻 4 号 p. 189-199

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抄録
 高知市を特区に設定したユビキタス特区の実証事業では,高知県と高知市の印刷されているボーリング柱状図を電子化すると共に,国交省のXMLボーリングデータと総合的に管理できるDBを構築した.更に高知県からは,土砂災害警戒区域データと工学的基盤の模擬地震動データなどの提供を受け,6次メッシュの鉛直1次地盤柱状体モデルを構築して想定南海地震時の地表地震動(加速度や計測震度など),液状化と斜面崩壊の危険度予測などを行った.成果は,いずれもMapServerをカスタマイズした専用のWebサイトから一般に公開している.行政が所有する地盤情報や災害情報を2次利用することにより,最新の知見に基づく地震動予測や危険度予測が安価ではあるが高精度・高密度に実施できることが実証できた.この事業を踏まえて,ボーリング識別番号の統一管理の提案,6次メッシュの鉛直1次地盤柱状体モデルのXML標準の提案,地盤情報などの自由な2次利用の提案を行った.
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© 2011 日本情報地質学会
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