21世紀なってWebが爆発的に普及し,地質情報を安価で,高速に,表現力の向上を伴って発信できる時代となった.地質情報を提供するWebサイトにおいて,幅広いユーザの多様なニーズに柔軟に対応するためには対話的な処理が重要である.対話的な処理の向上のためにスマートタイルアーキテクチャを考案した.これは,従来のタイルマップシステムにおけるサーバ側のピラミッドタイルデータとクライアント表示処理の間に高速なタイル変換プロセスを加えるものであり,WebGISやWMS,通常のタイルを用いた既存の技術と比べて,高速化と高機能化が同時に実現できる.タイル変換プロセスは,サーバ側とクライアント側どちらにも実装可能である.サーバ側実装を用いて日本シームレス地質図Webサイトにこれを適用し,地質単元を選択して表示を切り替える機能を高速に動作させることができた.このアーキテクチャは地質図以外にも応用可能である.