情報地質
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システム・ソフトウエア開発
地盤情報データベースを活用した3 次元地質モデル作
豊田 守
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2019 年 30 巻 1 号 p. 15-20

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抄録

地盤調査で得たボーリング柱状図は大量に存在するにも関わらず,大多数が公表されていない.このことを解決するために,国土交通省は,一般財団法人「国土地盤情報センター」を立ち上げ,同センターが運営する「地盤情報データベース」にボーリング柱状図を集約する事業を開始した.本研究の目的は,集約された大量のボーリング柱状図を利用して3次元地質モデルを作成する方法を開発することである.手法としては出所の異なるボーリング柱状図を一元的に管理するWEBGISシステムを開発し,そのシステムで範囲を指定すると範囲内にあるボーリング柱状図と範囲の情報がダウンロードできるようにした.また,範囲内のボーリング柱状図に地層区分を行うと3次元モデルが生成されるようにした.ボーリング柱状図に平面的に一定の密度のばらつきがあるが,3次元地質モデルを作成した.しかも,地層を古い順に重ねてモデルを作成することから,その土地の地盤の生成過程の経過が良く分かる地質モデルとなった.本手法を使うことにより,短時間で地質モデルを作成することが可能となった.

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© 2019 日本情報地質学会
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