情報地質
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システム・ソフトウェア開発
調査航海での運用を目的とした機動性の高いGIS データベースの 開発とその運用事例
笠谷 貴史 金子 純二町山 栄章北田 数也
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2022 年 33 巻 2 号 p. 33-40

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抄録

一般的にデータベースサーバを利用した閲覧,取得には高速通信環境が必要となるが,船上での高速通信の利用は困難である.そこで,必要な種々のデータをデータベースから持ち出して,船上でも陸上と同じ環境でデータを利用し,調査で得られたデータを容易に陸のデータベースに統合できる機動性に富んだシステムを構築した.海域の観測で取得される様々なデータを効果的に活用して現場での観測計画の立案や変更を迅速に行うため,簡便な可視化,メタデータを含むデータベース化,任意のデータを活用しやすいユーザインターフェースを実装した.開発したデータベースと既取得データを実際に船舶に搭載し,海底熱水鉱床の有望域の探索に適応を行った.航海では,事前に検討した候補地域に対してデータベースを利用した検討を行い,最終的にはAUVによる高精度な海底地形データと自然電位データを取得し,船上での初歩的な解析から有望域の絞り込みを行う事ができた.

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© 2022 日本情報地質学会
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