情報地質
Online ISSN : 1347-541X
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33 巻, 2 号
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表紙(情報地質 第33巻 第2号)
目次
システム・ソフトウェア開発
  • 笠谷 貴史, 金子 純二, 町山 栄章, 北田 数也
    原稿種別: システム・ソフトウェア開発
    2022 年33 巻2 号 p. 33-40
    発行日: 2022/06/25
    公開日: 2022/06/25
    ジャーナル フリー

    一般的にデータベースサーバを利用した閲覧,取得には高速通信環境が必要となるが,船上での高速通信の利用は困難である.そこで,必要な種々のデータをデータベースから持ち出して,船上でも陸上と同じ環境でデータを利用し,調査で得られたデータを容易に陸のデータベースに統合できる機動性に富んだシステムを構築した.海域の観測で取得される様々なデータを効果的に活用して現場での観測計画の立案や変更を迅速に行うため,簡便な可視化,メタデータを含むデータベース化,任意のデータを活用しやすいユーザインターフェースを実装した.開発したデータベースと既取得データを実際に船舶に搭載し,海底熱水鉱床の有望域の探索に適応を行った.航海では,事前に検討した候補地域に対してデータベースを利用した検討を行い,最終的にはAUVによる高精度な海底地形データと自然電位データを取得し,船上での初歩的な解析から有望域の絞り込みを行う事ができた.

研究ノート
  • 浅田 美穂, 木戸 ゆかり
    原稿種別: 研究ノート
    2022 年33 巻2 号 p. 41-50
    発行日: 2022/06/25
    公開日: 2022/06/25
    ジャーナル フリー

    潜水調査船やロボットといった海中にある対象物の位置を求める手法として一般的に用いられている「音響測位」には位置誤差が含まれる.海中に静止している対象の位置を音響測位で求めたところ,水平距離数十mオーダーの位置誤差が発生していた.測位値の海底における基準点からの水平距離の二乗平均平方根(RMSH)を水深で規格化すると,ほぼ全ての潜航イベントが0.8%未満に含まれ,外れ値を認定し除外するとおよそ0.5%未満に含まれた.さらに海中を移動する観測機器の位置情報には,音響測位による位置誤差に,慣性航法装置による誤差に加えて,面的データを作成する過程で施される「位置補正」による位置のずれがある.音響測位データに含まれる位置誤差は,複数のデータをコンパイルする場合や他の解析に二次利用する場合に影響を及ぼす可能性がある.音響測位データが多用途に使用される昨今では,一次解析者には,解析を実施したデータセットが含む位置誤差の大きさと要因を,二次利用者が利用できるよう記録を,できるだけ定量的に記録しておく必要がある.

「情報地質」原稿整理カード、保証書、入会申込書、編集後記
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