沖縄島中北部バン崎周辺の国頭層群嘉陽層の3次元歪解析を最小2乗法と平均法で行った.最小2乗法とは林 (1994) の「歪解析法3」のことであり, 平均法とは同じく「歪解析法2」のことである.両者の結果はかなりくい違った.これを解明するため歪楕円体の適合性をあらわすc値を導入した.最小2乗法によって得られた歪楕円体はc値が小さくなると歪楕円との差が小さくなった.しかし平均法の場合にはかならずしも小さくならない.このため, 最小2乗法から得られた歪楕円体はc値が小さくなると真の歪楕円体に近づくことが期待されるが, 平均法の場合には期待できない.