地質学雑誌
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論説
青森県東部上北平野における海成段丘構成物の層序と相対的海面変化
桑原 拓一郎
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2004 年 110 巻 2 号 p. 93-102

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抄録

青森県東部上北平野は東北日本弧中央沈降帯の北端部に位置し, 発達の良い海成段丘と厚い海成更新統が分布する. テフラとの層位関係にもとづいて, 高位なもの (古いもの) から袋町, 七百, 天狗岱, 高館面と呼ぶ4つの海成段丘を認定した. 袋町面構成物は下位より大平層と袋町層よりなる. 大平層は内湾性砂層とそれを覆う海浜性砂礫層で構成され, 袋町層は内湾性砂層とそれを覆う海浜性砂層で構成され, 海退→海進→海退という相対的な海面変化を示す. 七百, 天狗岱, および高館面の構成物は, それぞれ七百, 天狗岱, 高館層よりなる. 七百層は海浜性砂層のみからなる. しかし天狗岱層と高館層はそれぞれ, 基底の侵食谷を埋積する内湾性砂~泥層とそれらを覆う海浜性砂層で構成され, 2つの海進→海退という相対的な海面変化を示す. 高館面はMIS 5eに形成された海成段丘なので, 天狗岱層と袋町層の相対的な高海面期は中期更新世に当たる.

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© 2004 日本地質学会
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