地質学雑誌
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論説
舞鶴帯の後期ペルム紀ボレアル型-テチス型混合腕足類フォーナ:舞鶴層群の堆積場に関する1つの化石証拠
田沢 純一
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2006 年 112 巻 8 号 p. 510-518

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抄録
舞鶴帯,京都府北西部河東・夜久野地域の舞鶴層群上部(Changhsingian)から産する河東フォーナは典型的なボレアル型-テチス型混合腕足類フォーナである.それは構成要素としてボレアル型(非熱帯型)の Lamnimargus, Megousiaとテチス型のEolyttoniaを含む.河東フォーナなどいくつかの後期ペルム紀(Lopingian)ボレアル型-テチス型混合腕足類フォーナを持つ舞鶴帯は,後期ペルム紀にはおそらく北中国(中朝地塊)東縁における前陸盆地に位置し,古生物地理学的にはボレアル区とテチス区の漸移帯に属していたと考えられる.
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© 2006 日本地質学会
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