地質学雑誌
Online ISSN : 1349-9963
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論説
ボーリングコアのX線CTスキャン解析による東北地方太平洋沖地震における地盤液状化層の同定:
浦安市舞浜3丁目コア試料の例
平 朝彦飯島 耕一五十嵐 智秋坂井 三郎阪口 秀坂口 有人木川 栄一金松 敏也山本 由弦東 垣田中 智行西村 征洋鈴木 孝弘木戸 芳樹渡邊 直人奥野 稔井上 武黛 廣志小田 友也濱田 泰治室山 拓生伊能 隆男高階 實雄勝又 英信原田 直西田 文明南川 浩幸金高 良尚
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2012 年 118 巻 7 号 p. 410-418

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抄録
東北地方太平洋沖地震において関東地方を中心に前例のない広域的な液状化被害が報告されている.都市地盤における液状化現象を理解し,その対策を立てるには,液状化が地下のどこで起ったのかを同定することが極めて重要である.本報告では,千葉県浦安市舞浜3丁目のボーリングコア試料に対して,X線CTスキャン解析を実施し,非常に鮮明な地層のイメージの取得に成功した.この結果,地面下13 mまでの地層を5つのユニットに区分することができ,その中で6.15 mから8.85 mまでの間で地層のオリジナルな構造が破壊されており,液状化した層であると判定した.この手法は,今後の液状化研究に関して,大きな貢献が期待できる.
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© 2012 日本地質学会
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