地質学雑誌
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論説
兵庫県豊岡市南東部但東地域の古生層から産出したペルム紀放散虫化石
菅森 義晃
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2013 年 119 巻 5 号 p. 368-374

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抄録

兵庫県北部の豊岡市但東地域には古生界と考えられている地層が露出している.しかし,この地層の詳細な岩相,年代および地質構造は明らかにされていない.地質学的検討を行った結果,この地層は泥岩,珪長質凝灰岩を主体とし,礫岩や珪長質凝灰岩を挟む赤色チャートを伴う地質体であることが判明した.泥岩からはPseudoalbaillella aff. longicornis Ishiga and Imotoを特徴的に含む放散虫化石群集が産出し,この群集はペルム紀古世最後期~中世中期の年代を示すと考えられる.秋吉帯ないし“志高帯”の下見谷層の岩相および年代と本地域の古生層のそれらを比較した結果,従来の解釈と同様に研究地域の古生層は下見谷層に対比されると考えられる.

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© 2013 日本地質学会
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