地質学雑誌
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論説
大島造山末期(前期白亜紀中頃)の北上地域は伸張応力場だったのか?
山路 敦 本間 健一郎越谷 信
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2022 年 128 巻 1 号 p. 167-172

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抄録

北部北上地域でAptian期の火成活動に伴ってできたとされる,鉱脈群について応力解析を行った.データ取得範囲はジュラ紀付加体中にあるものの,上部白亜系久慈層群の基底の近傍にあり,また同層群が緩傾斜なので,この鉱脈群の形成後の傾動は無視できる.解析結果と既存の地質情報から,NNW-SSE次いでNW-SE方向の引っ張り応力が,Aptian期のうちに働いていたことが判明した.

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© 2022 日本地質学会
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