1999 年 105 巻 3 号 p. 200-207
静岡県北西部水窪町の後河内川において掘削された150m分の柱状コア試料の変形構造解析から, この掘削試料の上位に地表に露出するマイロナイト化した変成岩類が含まれており, 地表下265m付近から下位に地表に露出していないポーフィロクラスティックマイロナイトが分布していることを明らかにした.また, この柱状コアの変形微細組織から, 変成岩とポーフィロクラスティックマイロナイトの岩相境界約10 mに歪の局所化が見られることが示唆された.破砕した珪質変成岩の組織から, 著しい圧力溶解が破砕作用の時に起きていることが判明した.