地質学雑誌
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大阪平野地下第四系の音響的層相の特徴と地震探査層序区分
小林 岳三田村 宗樹吉川 周作/ 内山 美恵子Mieko Uchiyama
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2002 年 108 巻 1 号 p. 37-47

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抄録
大阪平野で行われた反射法地震探査断面について, 音響的層相の特徴と類似性から地震探査層序区分を行い, この区分と岩相層序との関係について検討した.大阪平野地下第四系の地震探査層序区分は, 連続性の良い反射面がほとんど見られないseismic zone Nと連続性の良い反射面が多数見られるseismic zone Pに2区分され, seismic zone Pは反射面の連続性, 間隔のパターンの変化などからseismic zone Pa, seismic zone Pb, seismic zone Pcに3区分することができる.また岩相層序との対比によって, seismic zone Nは都島累層, seismic zone Pは田中累層に対比され, seismic zone PaはMa -1層~Ma 2層, seismic zone PbはMa 2層~Ma 7層, seismic zone PcはMa 7層より上位の層準にそれぞれ対比可能であると考えられる.本研究の結果得られた地震探査層序区分は, 今後大阪平野で行われる反射法地震探査断面を解釈する上で重要な基礎資料になることが期待できる.
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© 日本地質学会
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