抄録
目的:回復期リハビリテーション病棟において,夜間に療法士が係ることで,患者のADLや転倒件数などにどのような影響があるかを調査し,その必要性と可能性を検討する.方法:11の回復期リハビリテーション病棟に入院する患者を対象とし,夜間に療法士が介入した期間と介入していない期間を各3カ月間設定し,その期間に向上したADL点数を比較した.また転倒に関するインシデント件数の推移を調査した.加えて夜間に係ったスタッフにアンケートを実施し,必要性等について調査した.結果:療法士の夜間介入により,BIやFIMなどの向上点数が介入していない群と比べ高い値が示された.同時に転倒件数の減少も認めた.アンケート調査からは,療法士ならびに他職種間での夜勤に対する捉え方の相違がうかがえる結果となった.考察:療法士が夜間に介入することにより患者のADL向上や転倒減少など,良い結果に繋がることが示唆された.療法士の意識改革や業務上の問題点も残されてはいるが,療法士による夜間への介入はリハビリテーションを必要とする患者の入院する病棟における新たな可能性となり得ることが示唆された.