日本老年医学会雑誌
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短報
老年学の講義に対するアンケート調査結果~作業療法学科の学生より~
須藤 英一
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2015 年 52 巻 3 号 p. 291-293

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抄録

医学生への老年医学の教育は,全国の医学部で老年科を設置している大学は約4分の1といまだ不十分であるがその重要性は指摘されている.しかし医学生以外の医療福祉専門職(看護師,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士等)の学生への老年学の体系的講義は各施設に委ねられており,端緒についたばかりである.当大学で作業療法学科の学生へ15回/年の老年学の講義を行い,アンケート調査を行った.老年学を学ぶのは初めての学生が多く,半数近くが講義前と講義後ではイメージが変わったと答え,学外の高齢者施設,サービスの見学を多くの学生が希望していた.また講義後に高齢者に対する態度,接し方が変わった学生は半数以上であり,殆どの学生が,老年学がこれからの我が国において必要な学問と考え,全ての医療従事者の講義カリキュラムに必要であるという回答であった.

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© 2015 一般社団法人 日本老年医学会
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