2026 年 63 巻 3 号 p. 192-198
超高齢社会の高齢者診療において,多疾患併存(マルチモビディティ)やポリファーマシー,複雑な社会的背景を抱える患者へは,単一診療科による個別アプローチでは対応が困難であり,多職種連携が不可欠である.本稿では,情報量の多い高齢者総合機能評価(CGA)を,多職種が臨床現場で直感的に共有・実践可能な「共通言語」へと昇華させるフレームワーク「Geriatric 5Ms」の有用性について概説する.また,当院の多職種せん妄予防チーム「エルケアチーム」におけるGeriatric 5Msの活用について考察し,情報共有と臨床応用を通じた,より高度な患者中心の医療への貢献への可能性について論じる.