日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
加令による視覚単純反応時間の変化
村地 悌二中西 孝雄田坂 仁正
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1965 年 2 巻 1 号 p. 8-12

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抄録

7才から70才代に至る健康男子221例, 女子406例について, 視覚単純反応時間を測定した.
光源としては220Vネオンランプを用い, 予告後1~2秒後に点燈し, あらかじめ数回練習してから10回測定を行ない, その平均値をもって被検者の反応時間を表すことにした.
1) 各年令層とも, 平均値および標準偏差は, 女が男より増大する傾向を示す.
2) 平均値, ならびに標準偏差は, 男女とも, 15~19才がもっとも少なく, それより若令の者, 高令の者はいずれも増大の傾向を示す.
3) 高血圧者群で検査した成績は, 同年令の前記健康者群と差を示さない. 養老施設で生活する老年者では, 反応時間の延長を認めた.

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