39 巻 (2002) 3 号 p. 308-313
医療関係者の禁煙状況, 喫煙とCOPDとの関連についての認識の程度, 実際の禁煙指導の内容に関しては, 充分調査されていない. 横浜市における内科標榜の診療所医師の高齢者に対する禁煙指導に関する認識についてアンケートを郵送, 調査を実施した. 調査内容として, 高齢者における禁煙の重要度, 喫煙と各種疾患の関連についての認識, 禁煙指導の実際につき項目設定した. 結果, 1,012診療所のうち311診療所の医師 (回収率は31%) より回答を得た. 内科医の喫煙状況は喫煙者13%, 喫煙中止者33%, 非喫煙者54%であった. このうち, 喫煙中止者にて禁煙の経験が患者への禁煙指導に影響ありとの返答が75%見られた.
禁煙指導が高齢者について若年者同様重要であるかとの問いに96%が「重要である」と返答した. しかし, COPDの疾患に限っての設問では, 積極的に意義を否定した3項目にて14%を占めた. 高齢者COPDに対して積極的に禁煙指導を行う, との返答は53%であり, 指導しない, とする回答も8%を占めた. 禁煙指導項目の実際の内容については, 口頭では82%と高率であったが, 家族の協力やニコチン代替物を用いるといったものは約3割以下にとどまった.
COPDに対する禁煙指導の実施率は比較的低く, その原因について分析していく必要があると考えられた.