痛風と核酸代謝
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原発性痛風と慢性関節リウマチの合併は, はたしてnegative associationか? 自験例による検討.
松本 美富士難波 大夫
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1999 年 23 巻 2 号 p. 151-159

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抄録
痛風,慢性関節リウマチ(RA)ともに比較的頻度の高いリウマチ性疾患であるにもかかわらず, 従来から両疾患の合併はむしろ稀であり, 相互にnegative associationの関係にあるとされていた. そこで, 自験症例から原発性痛風1,123例, RA597例のなかで両疾患の診断基準を満たす症例がそれぞれ4例, 1例の計5例存在した. これらは臨床的に両疾患合併, 併発と診断された. この5例は単純疫学的期待値(1-4人)以上に存在していた. 両疾患の合併は従来考えられていたより, 決して稀でないことを示しており, 両疾患の合併の確診に従来のような厳格さを必要とするはか疑問である. リウマチ性疾患に関する最近の進歩を背景に, 新しい視点から両疾患の合併についての検討が期待される.
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© 一般社団法人 日本痛風・核酸代謝学会
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