痛風と尿酸・核酸
Online ISSN : 2435-0095
原著 1
全国特定健診受診者の血清尿酸値1年変化と総死亡・心血管死亡リスクの関連について:J-SHC研究
今田 恒夫大瀧 陽一郎守山 敏樹柴垣 有吾笠原 正登成田 一衛藤元 昭一井関 邦敏山縣 邦弘鶴屋 和彦近藤 正英旭 浩一渡辺 毅
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2021 年 45 巻 2 号 p. 123-129

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抄録

本研究は,全国の特定健診データベースを用い,健診受診者の血清尿酸値1年変化と総死亡,心血管死亡リスクの関連について検討した.対象は,特定健診を2008年と2009年に受診し連続した血清尿酸値データをもつ144,142人(男性58,148人,女性85,994人,平均年齢65.3歳).血清尿酸値の1年変化と総死亡,心血管死亡のリスクの関連を背景因子(年齢,性,喫煙,飲酒,BMI,eGFR,収縮期血圧,HbA1c,中性脂肪,LDL-C,HDL-C,服薬(降圧薬,糖尿病治療薬,脂質低下薬),各検査値の1年変化,2008年と2009年の血清尿酸値)で調整して解析した.7年間の追跡期間中の総死亡は1,206例(男性829例,女性377例),心血管死亡234例(男性161例,女性73例)であった.背景因子で補正したCox比例ハザード解析では,血清尿酸値変化が小さい群(-0.9〜+0.9mg/dL)と比較して,-2.0以上減少群でハザード比(HR)1.77(95%信頼区間[CI]1.04-3.01),+2.0以上増加群でHR 2.73(95%CI 1.57-4.72)と有意な上昇を認めた.以上の結果より,地域住民において,血清尿酸値の1年間の大きな変化は,血清尿酸値の絶対値とは独立した死亡のリスクである可能性が示唆された.

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© 2021 一般社団法人日本痛風・尿酸核酸学会
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