日本ゴム協会誌
Print ISSN : 0029-022X
銅の加硫禁止作用に対するトリチオシアヌル酸の阻止効果とその応用
SBR•銅粉複合物の製造
中村 儀郎斉藤 実森 邦夫田村 浩作
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1980 年 53 巻 5 号 p. 294-300

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抄録
MBTS•硫黄系によるSBRの加硫は, 5~10phrの銅粒の混在によって禁止される. この傾向はCBS•硫黄系, TMTD系のような加硫配合についても観察される. 銅化合物の加硫禁止力は, ジブチルジチオカルバミン酸銅〓酸化第二銅<酸化第一銅<硫化第二銅<酢酸第二銅<塩化第二銅<ステアリン酸銅の順に大となる. 他の金属粉の加硫禁止作用はPb<Fe, Ni, Cr, Co, Mn<Sb, Al<Zn〓Cu, Hgの順に大となり, 特に銅, 水銀によって加硫は完全に禁止される. 銅の加硫禁止作用はジブチルジチオカルバミン酸亜鉛, MBT, 6-ジブチルアミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジチオール及びトリチオシアヌル酸 (TTCAと略記) のような含窒素有機硫黄化合物によって阻止されるがTTCAのような複素環状トリチオール化合物の効果が最も大きい. TTCAは加硫条件で銅と錯体を形成して銅を不活性化するとともに, MBTSの共存下に他のチオール基を介して加硫SBRとも化学結合する. このようなTTCAの銅, SBR間のカップリング効果はMBTのようなモノチオールには期待されない. 銅の加硫禁止作用に対するTTCAの阻止効果とカップリング効果に基づく銅粉を含むSBR組成物の製造が可能となった.
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© 一般社団法人 日本ゴム協会
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