抄録
セルローズカラムクロマトグラフィとペーパー・クロマトグラフィを用いてオガクズのエーテル可溶酸性物質よりフェノール性酸の分離を試み,さらに分離したフェノール性酸の生長阻害活性を調査した。得られた結果の概要は下記のとおりである。1.セルローズ・カラムクロマトグラフィによりオガクズのエーテル可溶酸性物質から5種の還元性物質が分離でき,それらはいずれもフェノール性酸であることがジアゾ・スルファニル酸およびジアゾ化しだρ-ニトロアニリンとの反応より明らかになった。2.分離した5種のフェノール性酸(P-I,PII,P-III,P-IV,P-V)の生長阻害活性はP-I>P-II>d-III,P-Vの順であり,P-III,P-IVおよびP-Vはほとんど阻害活性を示さなかった。これに対して,P-IおよびP-IIの阻害活性は同一濃度(1000ppm)のクマール酸と同程度か,もしくはそれ以上に強かった。