日本草地学会誌
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牧草の給与水準とハムスターの成長
萬田 富治高野 信雄
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ジャーナル オープンアクセス

1976 年 22 巻 1 号 p. 46-51

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抄録

草食家畜の実験動物としてハムスターを使用するためには,ハムスターの粗飼料利用特性を明らかにすることが必要である。本実験では乾草と基礎飼料の混合比率が増体量および消化率に及ぼす影響ならびにマメ科牧草単一給与条件下で飼育・成長が可能であるかどうかを検討した。基礎飼料と乾草の混合比率を変えて幼若ハムスターに24日間給与した結果,乾草の混合比率が50%までは増体が認められ,75%でも生存した。また,マメ科牧草単一給与条件下でも増体が認められ,増体量はアカクローバよりもアルファルファの方が勝れていた。アカクローバ生草の乾物,粗蛋白質,細胞壁構成物質,エネルギーの各消化率はかなり高く示され,粗飼料利用能力の高いことが推察された。

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© 1976 著者
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