抄録
牛尿からのアンモニア揮発による窒素の損失について,バヒアグラス(Paspalum notatum Flugge)草地を用いて検討した。0.25m×0.40mに0.751の牛尿を施用した人工的な尿パッチ(60g N/m^2)に,風速を約1m/秒に設定した小型風洞装置を設置してアンモニア揮発量を測定した。アンモニア揮発による尿窒素の損失率(アンモニア揮発によって損失した窒素量/施用した尿窒素量)はそれぞれ,1990年12月13日-1991年1月6日(冬季)が3.0%,1991年6月4日-6月25日(春季)が17.5%,1991年8月8日-8月27日(夏季)が19.8%および1991年10月18日-11月5日(秋季)が9.9%であった。アンモニア揮発による尿窒素損失の季節による再について,幾つかの気象および土壌要因との関係から検討した。各測定期間の平均気温と尿窒素の損失量との間には有意な正の相関関係(r=0.999,p<0.01)が認められた。