2つの品種比較試験の結果,そばかす病罹病程度には大きな品種間変異が認められ,調査時期間の相関係数(r=0.78^<**>〜0.95^<**>)および広義の遺伝率(0.8)はともに大きく,品種間変異は極めて安定した傾向を示した。このことは当地域がそばかす病の好適な発病環境であり,自然発病に基づく選抜の可能性を示唆した。平均罹病程度が安定して小さな品種はIII型であり,これらの主要な構成遺伝資源はFlemish系であった。また,M.variaから構成される品種の中にも例外的に罹病程度の小さな品種が認められた。これらはそばかす病抵抗性をもつ耐凍性品種育成のための有望な遺伝資源として注目される。