シバ優占の半自然草地において,3つの測度で植生調査を行った。100個の10cm×10cmのコドラートを50mのライン上に50cm間隔で置き,(1)各枠を4つの5cm×5cmの小コドラートに区切り,小コドラートごとに存在する種名を記載,小コドラート当たり種当たりの二値出現数; (2)点格子板を用いたコドラートごと種ごとの被度; (3)コドラートごとに刈取った植物の種ごとの乾燥バイオマス量,を調べた。これら3つの測度で求めた植物量,空間的不均一性,種数,種構成の間に違いや関連性があるかどうかを検討することが研究目的である。3つの方法で測った植物量および空間的不均一性の間には高い相関が見られ,バイオマスが,被度および二値出現回数データから推定できることを示した。