抄録
グリセロールから抗菌性物質である3-ヒドロキシプロピオンアルデヒド(3-HPA)を生産する乳酸菌Lactobacillus coryniformis 394株をグリセロールと共にトウモロコシホールクロップサイレージ調製時に接種して60日間貯蔵し,その接種効果を調べた。貯蔵3日後に3-HPAは消失したが,L. coryniformis 394接種区においては開封後に好気的変敗の遅延が認められた。トウモロコシ茎葉部の抽出液に3-HPAを添加して40日間静置すると3-HPAは検出されなくなり,茎葉部の成分との反応で分解したと推察された。この抽出液においては,変敗原因酵母Pichia sp. Y1の生育遅延が認められ,トウモロコシホールクロップサイレージに対するL. coryniformis 394およびグリセロールの接種効果との関連が示唆された。