日本草地学会誌
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60 巻, 4 号
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研究報告
  • 江口 研太郎, 佐藤 節郎
    2015 年60 巻4 号 p. 227-234
    発行日: 2015/01/15
    公開日: 2015/03/18
    ジャーナル オープンアクセス
    オオムギホールクロップサイレージ新鮮物(120点)を用いて近赤外分光分析で迅速に飼料成分および発酵品質を評価する技術を開発した。検量線の検定におけるR2v値とRPD値の結果は,乾物率(R2v = 0.93;RPD = 3.6),粗タンパク質含量(R2v = 0.86;RPD = 2.6),粗脂肪含量(R2v = 0.77;RPD = 1.8),ADFom含量(R2v = 0.85;RPD = 2.4),aNDFom含量(R2v = 0.44;RPD = 1.4),pH値(R2v = 0.87;RPD = 2.6),乳酸含量(R2v = 0.89;RPD = 2.7),酢酸+プロピオン酸含量(R2v = 0.87;RPD = 2.4),酪酸+吉草酸含量(R2v = 0.85;RPD = 2.6),総VFA含量(R2v = 0.86;RPD = 2.7),総有機酸含量(R2v = 0.88;RPD = 2.4)およびVBN含量(R2v = 0.88;RPD = 2.7)であった。このことから近赤外分光分析法によりオオムギホールクロップサイレージを新鮮物のまま非破壊で,乾物,粗タンパク質,ADFom,乳酸,酢酸+プロピオン酸,酪酸+吉草酸,総VFA,総有機酸,VBN含量およびpH値を実用的な分析精度で推定できることが明らかになった。
  • 田中 治, 出口 新, 内野 宙, 魚住 順, 北村 亨, 中西 載慶
    2015 年60 巻4 号 p. 235-239
    発行日: 2015/01/15
    公開日: 2015/03/18
    ジャーナル オープンアクセス
    グリセロールから抗菌性物質である3-ヒドロキシプロピオンアルデヒド(3-HPA)を生産する乳酸菌Lactobacillus coryniformis 394株をグリセロールと共にトウモロコシホールクロップサイレージ調製時に接種して60日間貯蔵し,その接種効果を調べた。貯蔵3日後に3-HPAは消失したが,L. coryniformis 394接種区においては開封後に好気的変敗の遅延が認められた。トウモロコシ茎葉部の抽出液に3-HPAを添加して40日間静置すると3-HPAは検出されなくなり,茎葉部の成分との反応で分解したと推察された。この抽出液においては,変敗原因酵母Pichia sp. Y1の生育遅延が認められ,トウモロコシホールクロップサイレージに対するL. coryniformis 394およびグリセロールの接種効果との関連が示唆された。
実用記事
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