抄録
土壌動物のミミズと植物の根の共生菌,アーバスキュラー菌根菌(AM菌)の共存による牧草生育への効果をみるため,異なる2種類のAM菌を用いてポット試験を行った。バヒアグラスを宿主植物とし,シマミミズ,およびAM菌はGigaspora margarita(試験1)またはRhizophagus irregularis(試験2)を用い,対照区(C区),ミミズ導入区(E区),AM菌接種区(M区),AM菌とミミズの接種区(M+E区)を設定した。栽培9週間目の植物の乾物重やリン吸収量および地上部の窒素吸収量は,G. margaritaの場合は,C区≦E区<M区<M+E区の順で高くなり,R. irregularisの場合は,AM菌の効果がみられ,C区≦E区<M区≦M+E区となった。したがって,AM菌の種による違いはあるが,AM菌とミミズが土壌中に共存することにより,単独で存在するよりも,バヒアグラスの生育や養分吸収に関して促進効果があることが示された。