2020 年 66 巻 2 号 p. 75-80
2015年5月から2017年9月に,プラウを用いて耕起反転作業を行い播種する体系(慣行耕耘体系)と耕耘作業を省略もしくは簡易化して播種する体系(簡易耕体系)によりトウモロコシとイタリアンライグラスの二毛作栽培を行い,各体系における両作物の乾物収量を比較した。簡易耕体系では,プラウでの耕起反転を行わず縦軸型ハローで二作とも耕耘播種を行う体系(簡易耕体系1)とトウモロコシは不耕起播種で行いイタリアンライグラスはディスクハローもしくは縦軸型ハローで簡易耕する体系(簡易耕体系2)を設定した。二作とも縦軸型ハローを用いた簡易耕体系1での3年間の平均トウモロコシ乾物収量は1929kg/10a, その間の2年間の平均イタリアンライグラス乾物収量は1131kg/10aだった。慣行耕耘では,トウモロコシが1915kg/10a, イタリアンライグラスが986kg/10aで,二作とも縦軸型ハローを使用した簡易耕体系1とプラウを使用した慣行耕耘体系に乾物収量の差はなかった。一方,トウモロコシの不耕起播種を行った簡易耕体系2では,慣行耕耘と比べて2016年のトウモロコシ乾物収量が21-23%減収した。また,慣行耕耘体系では簡易耕体系に比べてイタリアンライグラスの乾物収量については2年間とも有意な差はなかった。