日本草地学会誌
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研究報文
異なる土質および光条件における絶滅危惧植物オキナグサ(Pulsatilla cernua)実生の発生と生残
針本 翔太久保 満佐子
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2021 年 67 巻 2 号 p. 82-88

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抄録

オキナグサは主に日本の半自然草原に生育する絶滅危惧種である。本種の実生の発生と生残に適した条件を把握することを目的として,2014年と2018年に異なる土質および光条件を設定して発芽実験を行った。土質は土壌およびリター,真砂土,砂礫とし,寒冷紗で明暗2つの光条件を設定した。その結果,本種の実生は明条件の土壌,暗条件の真砂土で多く発生し,生残は暗条件で多い傾向にあり,特にリターで生残率が高かった。このため,本種の種子は接触表面積が大きい小径の真砂土や水分を保持しやすい腐植した土壌で実生が多く発生し,特に水分を保持しやすいリターや暗条件で生残する傾向にあった。実生数は長期の無降水期間に減少し,実生の発生は6月,生残は7月から8月の安定した降水によって可能となることが示唆された。

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