土壌から牧草への放射性セシウム(RCs)移行を低減する対策としてカリウム増施が有効である。しかし家畜の疾病リスクを懸念してカリウムの増施は敬遠されることがある。本研究でイネ科牧草8草種を2年間調査した結果,フェストロリウムとトールフェスクの移行係数と牧草カリウム含量は,常にオーチャードグラスより低かった。また,一般化線形モデルを用いた解析で,移行係数と牧草カリウム含量のオーチャードグラス比は,フェストロリウムで52.2%と86.3%,トールフェスクで35.6%と84.8%であった。この2草種はRCs低吸収性草種としての信頼性が高く,牧草カリウム含量を高めずにRCsの移行を低減する対策としてオーチャードグラスからフェストロリウムまたはトールフェスクへの草種変更が有効だと考えられる。