抄録
昭和34年と昭和41年とにおける日本の6 (7) 大都市の転出入人口について,均等係数,平均移動距離および相関係数(γ)を算出し,これらによって6 (7) 大都市の転出入人口の集散の空間的範囲の定量的比較を行なった.その結果,転入人口についての均等係数,平均移動距離が都市の中心性の尺度として利用出来ることが認められた.これによって昭和34年と41年とにおいて転入人口についての均等係数,平均移動距離ともに上位にある東京都区部,大阪市,名古屋市を全国中心都市と判定し得た.これは他の多くの基準による判断と一致している.昭和34年と昭和41年との間に6大都市の転入人口についての均等係数は収敏の方向に変化しており,転入に際しての平均移動距離は延びている.これは日本の社会・経済の構造的変化によく対応する現象であると考えられる.