地理学評論
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湖水の運動と拡散
堀内 清司
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1972 年 45 巻 2 号 p. 93-102

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抄録
湖水の運動については古くから幾つかのモデルが提示されている.その多くは鉛直方向の環流の存在を実験的に示している.筆者は1961年以来,長野県木崎湖を中心として,数回にわたって,主として,測流板,水温分布,底質等の関連から従来のモデルの実証,物質輸送に関連した乱流,層流の問題,深層流の存在の有無等を中心に調査して来た.
その結果,次のようなことが明らかとなった.湖流は夏の停滞期にあっても,躍層前後の深さまでかなりの運動を示し,かつその流れの速度はかなり大きい.また流れの乱流,層流の問題に関しては,表層部分が乱流域と考えられるが,その深さは夏に浅く(1~2m)秋には深く(8~10m)となる.
これは熱の輸送に大きないみをもつ.これらの運動を総合して,湖水の運動のモデルとして夏季の停滞期には水平環流が,秋季の循環期には鉛直環流がそれぞれ卓越すると考えた.
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